株式会社仲和サービス > 株式会社仲和サービスのスタッフブログ記事一覧 > 利回りだけじゃ危ない!物件選びで外せない3つのチェックポイント

利回りだけじゃ危ない!物件選びで外せない3つのチェックポイント

カテゴリ:不動産投資教科書


投資用不動産を選ぶ際、多くの初心者が「利回り」という一つの数字だけに目を奪われがちです。しかし実際の投資成果は、利回り以外にも空室リスクや維持コスト、修繕計画など複数の要素が絡み合って決まります。本記事では、損失を避けつつ長期的に安定したリターンを得るために欠かせない5つのチェックポイントのうち、特に見落とされやすい三つを深掘りします。読み終えたとき、あなたは数字の裏側を読み解き、戦略的に物件を選定できる確かな視点を身につけているはずです。さらに、実務で使える簡易計算式や公的データベースの活用方法も紹介するので、すぐに行動へ移せる知識が手に入ります。本稿をガイドに、焦らず慎重に情報を整理し、あなた自身の投資基準を明確に設定しましょう。それにより「高利回りなのに赤字」という典型的な失敗パターンを回避し、将来のキャッシュフローを安定させる第一歩を踏み出せます。

① 表面利回りのワナ――実質利回りを見抜く計算式
表面利回り(グロス利回り)は、購入価格に対して年間家賃収入がどれだけあるかを示すシンプルな指標ですが、管理費や修繕積立金、固定資産税などの経費を加味していません。そのため実際の手取りを示す「実質利回り(ネット利回り)」を比較しないと、本当の収益力は見えません。計算式は「(年間家賃収入 − 年間経費) ÷ 総投資額 × 100」。経費には購入時の仲介手数料や登記費用、ローンの事務手数料も含めましょう。実質利回りが5%を切ると、空室や金利上昇の影響で赤字転落リスクが高まるため要注意です。複数物件を比較する際は、想定家賃の下方ブレを▲10%で試算するストレステストを行い、最悪時でもキャッシュフローがプラスかを確認することが、安全投資への近道です。投資シミュレーションアプリを使えば、税引後キャッシュフローまで自動計算できるので、面倒でも購入前に必ず試算し、数字を根拠に意思決定する習慣を付けましょう。

② 立地×需要データで空室リスクを数値化する方法
収益を左右する最大の敵は空室です。立地評価を感覚に頼るのではなく、「駅徒歩分数」「人口増減率」「賃貸需要指数」などの統計データを掛け合わせて定量的に判断しましょう。国交省の土地総合情報システムや総務省の住民基本台帳人口移動報告、住宅新報の賃貸需要マップなど無料の公的データベースが便利です。具体的には、対象エリアの単身世帯増加率がプラスで、かつ周辺5km以内の新規供給数が抑えられている場所を選定します。さらにSUUMOやHOMESで類似物件の掲載期間を調べ、平均30日以内に成約していれば空室リスクは低めと判断できます。データをExcelにまとめ、需要指数を偏差値化することで、複数候補を横並びで比較でき、リスクの見える化が可能になります。また、駅からのルートに大型スーパーや大学、病院があるかなど、生活利便施設の数も加点要素としてスコアリングすると、将来の需要変動にも強いポートフォリオを組むことができます。

③ 管理コストと修繕計画――「想定外支出」を防ぐチェックリスト
購入後に「こんなに費用がかかるとは思わなかった」と嘆く投資家の多くは、管理費・修繕積立金の増額や突発的な設備交換費を見込みに入れていません。物件ごとに管理組合の長期修繕計画を入手し、今後15年以内に実施予定の大規模修繕費を確認しましょう。築20年超のRC造なら、エレベーター更新や屋上防水で一室あたり数十万円の追加徴収が発生するケースも珍しくありません。さらに、区分マンションでは毎年1~2%の管理費値上げが行われる可能性を想定し、事業計画に反映させることが肝要です。また、室内設備は使用年数に応じた交換サイクル(給湯器10年、エアコン13年など)を一覧化し、年間平均コストとして平準化しておけば、資金繰りを安定させられます。信頼できる管理会社を選ぶ際には、修繕積立金の滞納率やクレーム対応スピード、見積もりの透明性をチェックリスト化し、面談の段階で数値と事例を提示してもらうと、想定外支出をさらに抑える効果が期待できます。

まとめ
本記事で紹介した三つの視点は、表面的な利回りの数字に隠れたリスクをあぶり出し、確かな投資判断を下すための実践的ツールです。実質利回りを計算することで収益の本質を捉え、立地と需要データを組み合わせて空室リスクを定量化し、さらに管理費や修繕計画を精査して想定外支出を防ぐ――このプロセスを経れば、購入後に「こんなはずでは」と後悔する確率は大幅に下がります。面倒に感じるかもしれませんが、事前の調査と試算は一度きりの作業であり、その効果は長期にわたってキャッシュフローを守ります。ぜひ本稿のチェックリストを手元に、次の内見からデータドリブンな物件選定を実践し、安定資産を積み上げていきましょう。最後に、投資は情報鮮度が命です。制度改正や金利動向が変われば、収益計画も修正が必要になります。最新データを定期的に更新し、常に実質利回りと空室率をウォッチする習慣を身に付けることで、長期安定運用への道が開けます。


弊社へのお問い合わせはこちらをクリック↓

仲和サービスへのお問い合わせはこちら


≪ 前へ|東京23区に地盤の強さランキング   記事一覧   頭金ゼロから始める投資用不動産 ― 資金計画とリスクを両立させる方法|次へ ≫

會津 沙織 最新記事



會津 沙織

宅建事務

スタッフ情報を見る

トップへ戻る